第4章 既存通信設備

4.2 PBX
4.2.1 概要
Private Branch Exchange

デジタル信号が扱えるPBXは、デジタルPBXといい、アナログ信号をそれが扱えるとしてアナログ/PBXとは呼ばないようである。 要するに、アナログ、デジタル信号両方とも扱えるようにデジタルPBXは機能追加していると言うことであろう。

4.2.2 構成
ライン回路部(端末装置側)
トランク回路部(外部網側)
制御系
の3つで構成されている。

@ライン回路部
1)アナログ回路: A/D変換している。 端末はアナログ機器
2)デジタルライン回路: デジタル端末からのデジタル信号をそのまま中継
3)ISDN回路

Aトランク回路部
1)局線トランク: アナログ電話網へ2線でつなぐ
2)アナログ専用回線トランク: アナログ専用線を使って他のPBX等と接続する。
3)デジタル専用回線トランク: デジタル専用回線を使って他のPBX等と接続する。
4)VoIPトランク
5)ISDN局線トランク: BRI用とPRI用

B制御系装置
交換動作を制御する中継装置。 中央処理装置、記憶装置、交換ソフトウェアから構成される。




4.2.3 サービスと機能
4.2.3.1 概要


| - 交換機能 ---- | ---- 局線応答サービス
| | ---- 内線サービス
| | ---- 中継交換サービス
|
| - 通信処理機能 ---- 蓄積交換サービス



4.2.3.2局線応答サービス
局線からPBXへ着信呼を目的の通信相手内線へ取次ぐ機能。 オペレーター等が仲介する間接応答型と仲介しない直接応答型がある。

@ 間接応答型
1) 局線中継台方式
中継台の専任オペレーターが全ての着信呼を受付、目的の内線に取次ぐ方式。



2) 分散中継台方式





3)ダイレクト・イン・ライン方式 (DIL)
外線1本と内線1本を対応させたもの。

4)ダイレクト・イン・ダイヤル (DID)
局線からの着信呼に対してPBX側が一次応答のメッセージ(音声ガイダンス)を送出し、発信者はこのメッセージを聞いて、内線番号を追加ダイアルして接続する方式。 発信者はプッシュ式電話機でないと不可。

5)ダイヤル・イン方式
予め内線に電話番号を付与しておき、発信者は電話網と同様にその電話番号をダイアルして直接に内線を呼び出す方式。 電話網側から言えば、1本の局線でもこの方式は出来るので、追加番号料金を徴収する。



内線のダイアルにより、自動的に相手内線と接続できる。

A局番接続
内線からの特番ダイアルにより、局番を補足し、直接ダイアル発信できる。

Bコールピックアップ
同一グループ内の内線電話機が鳴動中に、自内線より特番のダイアル発信できる。

C自動転送
局線、内線、専用線との接続通話中に、内線がフッキング等の操作を行い、他内線番号をダイアルすることにより、その内線への通話中の呼を転送できる。

D可変不在転送
離席するとき、特番と転送先内線番号をダイアルしておくと、着信呼はすべて自動的に指定した内線電話機へ転送される。

E内線キャンプオン
内線同士の通話の場合、相手が話中であっても、特番をダイアルし受話器を下ろしておくと、相手が空き次第、両方を呼び出す。

F可変短縮ダイアル
それぞれの内線電話機から、短縮ダイアルの登録、または変更が簡単に出来る。

G内線代表
予め複数の内線電話をグループにして代表番号を与え、代表番号に対する着信の際、自動的にそのグループから通話中でない内戦を選択し、接続する。

H三者通話
内線相互通話中、または内線と専用線通話中の内線が、さらに他の内線を呼び出し通話に参加させて三者通話する機能。

Iページング
内線から特番ダイアル当によりスピーカー接続回路と接続し、スピーカー装置を通じて音声による呼び出しが出来、また、内線から応答特番をダイアルすることにより呼び出した内線と接続される。

J指定時刻呼び出し
内線電話機より呼び出し時刻を指定し、時刻になった時、内線電話機を呼び出す。

Kサービスクラス
PBXの内線に付与される各種機能及び内線毎に、発着信の種類について接続を可能とするか、規制するかを予め設定できる。

L構内ポケットベル
内線がポケットベル呼出し番号とポケットベル番号をダイアルし、ポケットベル所持者を呼び出し、ポケットベル所持者は、近くの内線電話機より、ポケットベル応答番号とポケットベル番号をダイアルすることにより、ポケットベル呼び出し者と接続され通話出来る。

(4) 中継交換サービス
デジタルPBX巻(各拠点等)を専用線や公衆網で接続することにより、大きなネットワークが可能となる。又、ルート制御機能により、トラブルのあるPBXを迂回させたり、また、LCR機能も実現する。




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