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第1章 VoIP技術


1.3 VoIPプロトコル

1.3.1 プロトコル体系
プロトコルにはまとめると情報をどのように送受させるかを規定するプロトコル、呼制御という通信の相手先をどのように見つけるかのものそしてネットワークを制御するプロトコルに分けられる。
SIPとかH.323とはこのうちの呼制御プロトコルであり、音声はRTPとRTSPというプロトコルがリアルタイムの情報として通信の規定をしている。
ネットワーク(網)の制御はメディアの変換や転送といった機能を発揮させるためのプロトコルです。

RTP: A Transport Protocol for Real-Time Applications,RFC1889
RTSP: Real Time streaming Protocol,RC2326

なお、呼制御プロトコルは通信あいてをエンドツーエンド間でみつけ、どのように通信環境を調整するかのものであり、SS7ではISUPであり、ISDNではDSS1に当ります。

DSS:Digital Subscriber Signaling System No.1


1.3.2 RTP/RTCP
◇RTP(Real Time Transport Protocol)、RFC1889
RTPは、使用するアプリケーションが、リアルタイムデータの送受信が出来る「仕組み」を提供するプロトコル。 つまり、パケットが順番通り来ているかをシーケンス情報タイムスタンプ情報で行う。
よって、どのように使用するかはアプリケーション設計にかかっている。

RTP
RTPは、データ部とコントロール部でできており、コントロール部がRTCPである。

データ部 コントロール部(RTCP)


◇ RTPヘッダーフォーマット



<説明>
X:RTPのバージョン。 値は2を入れる。 
P:パディングフラグ。 1の場合パディングを行う。 ただし、長さ調整あり。
]:エクステンションフラグ。 1の場合拡張ヘッダーあり。
CC:CSRCの数(CSRC Count)、CSRCがいくつあるかを示す。
M:マーカビット、使い方はペイロードタイプ毎に決まる。
PT:ペイロードタイプ、ストリームメディアの種類。
シーケンス番号:乱数を初期値とする順序番号。
タイムスタンプ:RTPの最初のバイトのクロック値
SSRC:Synchronization Source)識別子:同期送信元識別子(多人数会議のため) (32ビット)
CSRC:Contributing Source)識別子:寄与送信元識別子(ミキシングされた場合に使用) (32ビット)

注意!
このヘッダーはベンダーに作成が任せられているのでこれだけが絶対的な内容ではない。
RTPはIPマルチキャスト利用を可能にするためと帯域の有効利用の為にUDPパケットを使用する。
RTPはRTCPと共にセッションという論理チャンネルを作る。送受信毎に作成するので1つの会話の為に2つの論理チャンネルが作られることになる。

◇RTCP(RTP control Protocol) RFC2326
RTCPはRTPとペアで使われるものであり、RTPのデータの送信と受信の状況を通知する。例えば、送倍側から送信されるSR(Sender Report)では送信時刻のNTP(Network Time Protocol:接待時間)の値とRTPタイムスタンプや送信パケットの数や送信バイト数などが通知され、受信側から送信されるRR(Receive Report)では、失ったパケットの数、廃棄したパケットの割合、ジッタの推定値などが通知される。








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